低用量ピルを服用することで女性のニキビが治るって知ってましたか?
ニキビ治療目的のピル服用は保険適応外になりますが、ピルを服用することによりニキビを改善効果が期待できます。
女性お笑い芸人のバービーさんが昔ひどいニキビに悩まされていましたが、今はピルを服用してニキビのない綺麗なお肌になりましたよね。
今回はピルのニキビに対する効果について紹介していきます。
低用量ピルとは?
女性ホルモンには2つの種類があります。
その2つが卵胞ホルモン【エストロゲン】と黄体ホルモン【プロゲステロン】です。
ピルにはこの2つの女性ホルモンが入っています。
※黄体ホルモンのみが含まれるディナゲストという製剤もあります
プロゲステロンは基礎体温を上げ、妊娠しやすくする準備をするホルモンです。排卵を抑制し、エストロゲンの分泌を抑え子宮内膜の増殖を抑える効果があります。
月経前にたくさん食べたくなったり、浮腫んだり、眠くなったりするのもプロゲステロンの作用です。
エストロゲンは代謝をあげ、肌の潤いやツヤを出してくれるホルモンです。
ちょうど排卵前のエストロゲンがたくさん出ている時期はキラキラ期とも呼ばれますよね。
生殖に関しては、子宮内膜を分厚くして妊娠に備えるホルモンです。
この2つのホルモン製剤を体外から摂ることで、ホルモンが十分分泌できていると勘違いさせ排卵を抑制します。
またもし排卵してしまったとしてもプロゲステロンの作用で子宮内膜を菲薄化させることで受精卵が着床しにくくなります。
黄体ホルモンの働きによって、子宮の入り口(頸管)の粘液が濃くなり、子宮内に精子が入りにくくなります。
これがピルの避妊効果です。二重、三重で妊娠を防ぐので、正しく服用することでほぼ100%の避妊効果が得られます。
ピルのニキビへの効果
女性ホルモンであるプロゲステロンには皮脂をたくさん出す作用があります。
逆にエストロゲンは肌が乾燥するのを防いでくれます。
月経前に肌が荒れやすいのはこのプロゲステロンが多く分泌されエストロゲンの分泌が減少することに由来します。
※女性ホルモン由来でできるニキビは口周りにできやすい傾向にあります。
また、女性にも男性ホルモンが分泌されているのですが、女性ホルモンの分泌量が加齢によって減少していくと、この男性ホルモンが皮脂を過剰分泌させるのです。
ピルはこのプロゲステロンと男性ホルモンの分泌を抑制することで女性のニキビを改善します。
ニキビに効くピルはこの男性ホルモン(アンドロゲン)を抑制する作用が強いものになります。
※薬が合っていない場合ニキビが悪化することがあります。悪化したら先生に相談し合う薬に切り替えるなどの対応を取ってもらいましょう
ピルはどこで手に入れるの?
低用量ピルには保険適応で処方されるものと自由診療で手に入るものがあります。
前述しましたが、ニキビの改善目的でピルを服用したい場合、日本では保険適応外で処方してもらう必要があります。
個人輸入をして手に入れる方法もありますが、薬剤師の私としては初めて服用するピルは病院で先生に出してもらう方が安心だと思います。
どうしても個人輸入したいのであればピルを飲む習慣とピルに体が慣れてからで良いのではないでしょうか。
なぜなら医療機関で処方してもらうと、薬の効果や副作用などをしっかり指導してくれるからです。もし副作用が起こったとしても処方元の医師やかかりつけの薬剤師に相談できるのは心強いですよ。
オンライン診療がメインの病院でも初診は来院を指示されるケースもあります。
初診からオンラインのみで完結するのか、来院しなくてはいけないのかはHPや電話で調べてみてください。
ニキビに効くピルの種類
ニキビ治療で代表的なピルは…
ファボワール、マーベロン、トリキュラー等があります。
ピルの合う合わないは服用してみないとわかりません。また毎日飲むためライフスタイルにあったピルを選択する必要があります。
先生と相談してどれを飲むか、また合ってなかった場合になにに切り替えるか相談してください。
子宮内膜症や月経困難症で処方される保険適応のピルの中にもニキビへの効果が高いものがあります。
もし保険でピルを処方してもらっていて、ニキビも気になるようでしたら、処方元の先生に相談してみてください。
いつから効くの?
半年ほど服用している患者の約8割以上が50%以上の効果を実感しているようです。
私自身も半年で背中のニキビができなくなりました。
元々月経困難症でピルを服用していたので、ピルの効果でニキビが消えたと気づくのに時間がかかりました(笑)
値段は?
保険が適応されるものでもされないものでも、薬の購入金額はほぼ変わりません(3割負担だと月2000〜3000円程度)です。
今はオンライン診療やピルの定期配達サービスなども充実し女性がピルを始めやすい環境になってきました。
ピルを服用することで得られる他のメリット
ピルは避妊やニキビを防ぐこと以外にも服用するメリットがあります。
①月経困難症の緩和
②子宮内膜症への効果
③PMS症状の緩和
④卵巣がん、子宮体癌、子宮頸癌の発症リスク低下
ピルの副作用
特に注意すべき副作用に血栓があります。
発症頻度は10万人に5人程度と言われていますが、しっかり水分補給をして、嘔吐、吐き気、足の痺れや痛み、息切れ、胸の痛みなどの症状が出た場合は速やかに病院で診てもらいましょう。
ピルを開始したばかりには、吐き気、不正出血、胸の張りなどのマイナートラブルが発生することがあります。
特に不正出血が発生する頻度は高いです。
これらのトラブルのピークは1〜2ヶ月です。3ヶ月経過しても強く症状が出る場合は処方元の先生に相談してください。
それでもピルはちょっと…な方へのおすすめニキビケア用品
妊娠を希望している。毎日ピルを飲むのは難しい。副作用が怖い。
そういう方もいらっしゃると思います。
そういう方におすすめのプチプラニキビケア用品はオードムーゲです♪
2000円以下でドラッグストアなどで手に入ります。
1953年の発売から50年以上経っているロングセラー商品ですが、最近クチコミで話題になり取り扱う薬局も増えてきました。保湿に特化したラインもあるので乾燥ニキビタイプの方にも使っていただけます。
まとめ
因みに私は顔にはニキビができないのですが背中はニキビだらけ。
保湿したり、外用剤を腰を捻りながら背中に塗ったりしていましたが、塗った箇所が良くなってもまた新しいニキビが…
しかしピルを飲み始めてから半年ほどでピッタリできなくなりました!
飲み薬なので全身のニキビに効果があるので毎日外用剤塗るのがしんどいという方にはいいのではないでしょうか。
食べ物、スキンケア、外用薬など色々試したけれど効果が見られなかったという方や生理前に肌が荒れてニキビができるという方は一度医師に相談してみてください。
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